やっぱりご飯がすき・茨城のポテ子福福・田舎生活ダイアリー

農業を継ぐことになった50代主婦ポテ子の日常

あなたは昔 クスリか何か…やっていたんでしょう…?

遠い日の記憶…。

あなたは…やっぱり…何かやってたのね…冗談を云ってるのかと思ってた…の

まだ子どもが小さかった頃のことだったよね…。
あなたと私とまだ赤ん坊に近いヨチヨチ歩きのポン太を抱いて…何処かへ食事に出かけたの…。
食事をする前だったのか終わってからだったのか覚えていないんだけど…
ポン太が何か落ちているものを口に入れていて…あなたが気付いたの…。
あなたはポン太の口に入っている物を直ぐに取り出してくれた…。
小さな葉っぱのクズのようなものだったかしれない…。
気に留める必要もないような…
取り出したものを見つめて…あなたの顔が一瞬真剣になった…
「どうしたの?」と訊くと
「いや…」と表情を緩ませたけど…貴方の目が手にしている『小さなもの』に何かを発見したように瞳孔が大きくなるのを見た…。
「どうしたの?」
あなたは黙って真剣な顔でその『小さなもの』をいじって確かめるようにした…。
それから匂いを嗅いで考え…また匂いを嗅いで首を捻っていた…。
わたしは『ちいさなもの』じゃなくてあなたの表情を見ていたの…。
「ねえ、どうしたの?」
「ん……大丈夫だな…」
「何が?」
あなたは急に表情を緩ませて笑っておどけて見せたでしょう?でもまるで不可解だった…。
「何でもないよ、大丈夫だよ!(笑)」
「何が大丈夫なの?今のあなたそんな風には見えなかったよ!…どうして匂いを嗅いだりしていたの?」
「ちょっと心配になっただけだよ…」
「何が?」
「何でもないよ」
「あなた薬物でもやってたの?」
「やってないよ!」
「じゃあ何が分かるの?…こんなTVドラマの刑事みたいなことしちゃって…(怒)」
「ごめん」
「何やってんのよ!ふざけないでよ!(怒)」
「悪かったよ…」
「見ていてホント、イヤな気持ちになったよ…バカじゃないの?」
「俺だって心配しただけだよ(怒)」
「あなたにこれが薬物だとかって見て分かるの?」
「いや…」
「分からないんでしょう?」
「…絶句…」
「分かるの?」
「無言」
「薬物をやってたの?」
「やってないよ」
「じゃー分らないでしょう?」
「うん…」
「はっきりしてよ!もし薬物だったりするならポン太が大変なことになっちゃう…救急車を呼ばなくちゃ…」
「大丈夫だよ、そんなことしなくても…」
「何が大丈夫なのよ!現にあなたはそうかもしれないって思ったから心配したってことだよね?」
「…違うよ…俺の勘違いだよ(笑)」
「勘違いでこんな風に何度も見たり何度も匂い嗅いだりするわけ?…今イヤな気持ちになって頭がおかしくなりそうな気分だよ…。もし…ポン太に何か起こったりしたら…って思うと…。ねえ、やっぱり救急車を呼んだ方がいいんじゃない?」
「大丈夫だよ、呼ばなくても…!」
「あなたポン太が心配じゃないの?」
「そんなことないよ、だけど俺の勘違いだよ…まったくの間違い…だから大丈夫だから…ゴメンナサイ…」
「あなたって人が分からない!」


遠い日の記憶だよ…、忘れていた記憶…
記憶はホントは覚えているもんなのねぇ…。何故だかふと思い出したの…。


あのとき私は怒りと同時にあなたという人が理解できなくなってしまった…。それまで…まっすぐ寄り添っていた二つのこころが捻じれてしまった…二人の間には到底埋められない溝ができてしまったように思えた…。だから蓋をして忘れることにしたのだと思う…。生活を継続するために…。

あのときのあなたの気持ちが分かるときがくるなんて想像しなかったよ……


あなたは何かやっていた…。
大麻…?
あなたは自分の経験から(これは…?)と思って確かめた…
ちゃんとポン太を心配してくれていたから…よく確かめた…
ポン太の様子も観察していた…。
時間経過しても何もない様子から「大丈夫だよ」と云った…
救急車なんて呼んだら大変だと思った…
ポン太に何かある様子ならそんなこと云ってられないけど…
救急車の職員や病院の人に
「どうしてこれを大麻かもしれないと思ったのですか?」と訊かれたら…何と答えたらいい?
あなたも怯えていたんだね…

分かった…あのときのあなたの気持ちが…
ちゃんとポン太を愛して心配してくれていたんだ…
だからあなたは匂いを嗅ぎ確認したんだ…

ごめんね…
あの日のあなたへ…
ゴメンナサイ…
あなたの気持ちを分かってあげられなくて…
あなたを傷つけたこと…
ゴメンナサイ…




ご購読ありがとうございました。<(_ _)>
ではまた次回お会いいたしましょう