やっぱりご飯がすき・茨城のポテ子福福・田舎生活ダイアリー

農業を継ぐことになった50代主婦ポテ子の日常

もしかして…雨乞いのおかげ?

昨夜から降ってきた恵みの雨!


家の中に風が流れてきました。天井では屋根伝いにパラパラと雨音…。また少し風が流れてきてはパラパラと繰り返し…夢うつつの中で心地よいBGMのように聞こえます。…それが突然の突風と共に別の部屋からガタン、ゴトン、と音がしました。雨音もバラバラと強くなり家の中を強い風が駆け巡っていきました。
 ポテ子は蒲団の上に横になり動かない空気の中で扇風機を回すと、じっとりした汗を掻きながら眠りに落ちていました。 
ふと心地よい風と雨音で目を覚ましましたが(ああ…雨が降ってきたんだ…)と思いながらただ耳を澄ましていました。それがすぐに突風となり強い雨音と共に何かが落ちた音がしたので驚いて飛び起きました。
(やばい!窓がみんな網戸になってる…。雨が家の中に吹き込んでしまう!)一番大きく開けて置いた部屋に飛び込むと部屋の中でカーテンが化け物のようにうねっていました。まだ激しくなったばかりなので雨に侵入されることなく何とか窓を閉めることが出来ました。窓際の小物が幾つか落ちていました。続いて別の部屋の窓を閉めたときには既に雨がビッショリと部屋のカーペットを濡らしていました。家じゅうの窓を閉め終わったときにはポテ子は既にずぶ濡れになっていました。
 もしかしたら…両親のいる隠居も窓が開いたままかもしれない…と思いたち外に出て走って行きました。すると予期した通り寝室横のカーテンが網戸越しに舞い上がっているのが見えました。(この大雨と凄まじい雷の音に気付かないで茶の間に居るなんて…。それほど二人は疲れているって云うこと…。いつも老体にムチ打って畑仕事を手伝ってくれているから…。きっとTVを見ながら眠りこんでしまったのだろう…無理もない…)と思いながら窓を閉めて回りました。突然バケツをひっくり返したように叩き付ける大粒の雨と雷…。土砂降りです…。
時計を見るとまだ9時少し前でした。
それにしてもありがたい雨です…。心の底からお待ち致しておりました…。落花生畑で母と草を取りながら


「落花生もここいらで雨が降ればなぁー…」
ポテ子
「そうだよね、雨が欲しいよねぇ…」

「このままじゃ実が入んめぇー、ろぐなもんになんねえっちまぁー…」
ポテ子
「大丈夫だよ!きっと雨が降ってくる!…もうすぐ降ってくるよ!」

「………無言………」
ポテ子
「入道雲がモクモクモク…ガラガラガラガラ…ゴロゴロゴロゴロ…バシャバシャバシャバシャ…ほらお母さん降って来たよ!凄いね!わぁー冷たいなー、あ~気持ちいい~!ね、お母さん気持ちいいね?(笑)」

「…そんなんで降ったら苦労しねぇ…」
ポテ子
「来たれ!きんと雲!…わらわが呼んでおるのじゃ、すぐ参れ!…きんと雲よ!…来ないね…(笑)」

「オレが娘の頃にはよぉ…村の若い衆ら男ていらが集まってよー、太鼓叩いで雨降ってこいってドンドコドンドコやってたんだがらなぁー、笑っちまぁよなぁ…(笑)」
ポテ子
「雨乞い?…へえー!雨乞いしてたの!?」

「フッ…へへ…んだな…。兄貴も行ったっけなぁ…遅れでるよなぁ,あんなごどしてなぁ…」
ポテ子
「えっ、そうとは限らないよ!だって日本は神の国だよ。色んなものに神が宿ってるって教えでしょ?水には水の神様、火には火の神様って具合に昔からあらゆるものに感謝して手を合わせてきたんだよ。だからホントは雨乞いって効くのかもしれないんじゃない?」

「あぁ…んだなぁ…」
ポテ子
「ねぇ、その雨乞いってどうやったの?お母さん知ってる?」

「ん…ああ…」
ポテ子
「知ってるの?」

「ああ…」
ポテ子
「教えて?ねえ、教えて?(笑)」


「どうだっけがなぁ…こうやって太鼓叩きながらよぉ…♪アーメー田んぼに降って来ーい!ジャッジャガジャッジャガ降ってー来ーい♫って云うんだ(笑)」

ポテ子
「…♪アーメー田んぼに降って来ーい!ジャッジャガジャッジャガ降ってー来ーい♫…こぅ云うの?」

「んだ(笑)」
ポテ子
「…♪アーメー田んぼに降って来ーい!ジャッジャガジャッジャガ降ってー来ーい♫…ほら、お母さんも一緒にやろう!」
母とポテ子
「…♪アーメー田んぼに降って来ーい!ジャッジャガジャッジャガ降ってー来ーい♫…」
「…♪アーメー田んぼに降って来ーい!ジャッジャガジャッジャガ降ってー来ーい♫…」
「…♪アーメー田んぼに降って来ーい!ジャッジャガジャッジャガ降ってー来ーい♫…」


ポテ子と母の二人で草を取りながら口ではずっとこれをやっていたのです…(笑)。仕事終わりの頃にはもうどっしり雨が降った気分になっていたので「もう相当降ったね、…寒いくらい降ったよね」と云って二人で笑ってしまいました。
まさかその晩にこんなにどっしりと雨が降るなんて…。え~!もしかして…雨乞いのおかげ?…なんて秘かに思ってしまいました(笑)。
今朝父と顔を合わせると


「空がらゼニが降って来だようだなぁ…ありがでぇなぁ…」と笑顔で云いました。
ポテ子
「ああ、雨ね…あたしとお母さんで昨日雨乞いしてたの…。そのおかげだよ(笑)」と云うと

「何云ってら!…そんな非科学的なごど云ってんじゃねぇ」と相手にもされませんでした(笑)。


けれど母と顔を会わせた時に
「ねえねえ、どっしり雨が降ったね!…きっと昨日の雨乞いのおかげだよね?…二人でいっぱいやったもんね!」とポテ子が云うと母は
「んだな」と笑って云いました。ウフフフフ…さてさてホントのところは分かりませんがね~♪水神様ありがとうございます。感謝いたします<(_ _)>


ご購読ありがとうございました。<(_ _)>
ではまた次回お会いいたしましょう!(^^)!